植松良枝(料理研究家)

 

 

Talk About Blundstone

料理研究家 植松良枝さん

雑誌、WEB、TVなど数々のメディアへのレシピ提案、飲食店やレストランへのレシピ提供などで活躍する料理研究家・植松良枝さん。四季に寄り添う料理教室や和暦を学ぶイベントの開催、各土地に根付いた食文化や道具の紹介など、「食」だけではなく「暮らし」まで含めた発信に取り組まれています。

そんな植松さんのライフワークは旅行。国内外を問わず様々な土地へ赴き、現地でしか買えない、その土地ならではの生活道具などを購入するのも楽しみなのだとか。愛用するブランドストーンを手に入れたのも旅先だったそうです。

__ブランドストーンとの出会いを教えてください。

2022年の11月に夫婦で北海道へ行き、旅中に「SALT」という山麓の暮らしを豊かにしてくれるアイテムを集めたセレクトショップに立ち寄りました。店内を眺めている時に目に飛び込んできたのが、ブランドストーンのブーツ。お店の方が「濡れたから」と言って、ストーブの近くで乾かしていたんです。それ以前にも、黒磯の「SHOZO 04 STORE」で見かけたことがあったのですが、その光景を見て改めて気になってしまいました。

 

試着してみたら履きやすさに感動したので、誕生日が近かった夫の分とお揃いで購入しました。以来、毎日のように夫婦で愛用しています。「SALT」には、このシリーズのみ取り扱いがあったのですが、後々調べてみたらたくさんのシリーズがあることに驚かされました。一足目なので、結果的に定番シリーズを手に入れることができて良かったです。

__愛用する中で感じた魅力はありますか?

とくに気に入っているのは、汚れを気にせず履くことができること。よく子どもと公園へ遊びに行くのですが、スニーカーを履いていくとどうしても泥だらけになってしまって。その悩みを「なんとかしたい」と思っていたのも、ブランドストーンを購入するいい後押しになりました。雨にも強いですし、汚れてもサッと洗って履くことができます。あと、ソールにグリップ力があるので、濡れた道や雪道でも滑りにくいというのも魅力ですよね。

 

天候を選ばずどんなスタイルにも合う、まさに万能靴だと思います。たとえば、ワンピースのようなオシャレ着との相性も良いので、旅行の際にはレストラン用のパンプスとブランドストーンさえ持っていけば十分です。履き心地も快適なので、思う存分街歩きを楽しんでも疲れ知らず。いくらでも歩けてしまう頼もしさがあります。

 

この間は、菜園で野菜やハーブの収穫や種まきをする際に履いていきましたが、しゃがんだり立ったりが頻繁に必要な場面でも、問題なく活躍してくれました。ソールが厚く、足首までしっかり守るデザインなので、ワイナリー併設のぶどう畑巡りや、森に分け入っての山菜採り、みかん狩りなど、アクティブな場面でも安全に楽しめそうです。

__モノ選びのマイルールについて教えてください。

洋服にしても、料理の道具にしても、“目に触れてざわざわするモノ”は買わないようにしています。たとえば、派手なデザインや色使いであったり、心地よくない素材を使っていたり……。機能美あふれる道具が好きなので、何通りかの使い方を想像できたり、またはその逆で、ある専門的な用途に関して品質が高いというのも、選ぶ時の大切な要素かもしれません。

 

旅行をライフワークにしていることもあり、その土地に根付いた道具に目がありません。とくに海外旅行では、思い入れも強まります。

 

その土地の食器や道具を使って空気感ごと食を楽しみたい気持ちがあるので、インドを旅行したときにはステンレスやアルミのカップやプレートをたくさん持ち帰ったり、バスクに行けば、ご当地かご(栗のかご)の新作を探すのが恒例になっていたりします。

__料理研究家のお仕事について教えてください。

メディアでレシピを紹介したり、レストランのメニューを監修したり、料理教室を開催したり、様々な方法で食に限らず暮らしや季節を含めた提案をしています。とくにここ数年は、食と暮らしがいいバランスでリンクしたことによって、じっくり料理と向き合う機会が増えたように感じます。以前であれば、たとえば餃子を皮から作ったり、パスタを手打ちで作るという提案は、忙しい現代人に見向きもされなかったので。

 

その合間に、長年続けている自家菜園にも取り組んでいます。今でこそ、シェフや料理研究家が畑作業をするというのは珍しくないですが、独立当時は奇妙がられたものです。野菜は成長過程で食べ方が変わりますし、四季ともリンクしているのでたくさんの発見がありますよ。

__とくに思い入れのあるお仕事はありますか?

20年近く料理研究家として活動してきましたが、嬉しかったのは自分のやりたいことやスタイルが注目されて形になったことです。たとえば、夫婦でスペインを約10年間旅してきた経験が『スペイン・バスク美味しいバル案内』と「バスクバルレシピブック」という2冊の本になりましたし、日本の和暦を講演会などで伝えていらっしゃる「冨貴工房」の冨田貴史さんとのイベントを経て、『春夏秋冬 土用で暮らす。五季でめぐる日本の暦』という本を上梓(じょうし)することができました。

 

そういった経験や人とのつながりを経て、自分のやりたいことが明確になってきたという感覚はあります。旅好きが高じて、ベトナムやスペインの料理を紹介することも多いのですが、やはりベースにあるのは和食。私自身、日本人として誇れる素晴らしい食文化をご紹介していきたいという想いがあるので、これからも季節や暦に寄り添った料理を主軸に、食にまつわる活動をしていきたいです。

ORIGINALS BS510089 BLACK

 

 

料理研究家

植松 良枝さん

 

〈Profile〉

神奈川県出身。大学を卒業後、食にまつわる様々な経験を経て、2003年に料理研究家として独立。雑誌やWEB、TVへのレシピ提案、レストランのレシピ監修などで活躍。また料理教室「日々の飯事」を主催。季節に寄り添った料理を得意とし、ライフワークである旅を通じて、各地の食文化や土地に根付いた道具など、暮らしにまつわる見聞を広めている。『春夏秋冬 土用で暮らす』、『春夏秋冬 ふだんのもてなし』、『一度は使ってみたい野菜で、何度でもつくりたいレシピ』など、著書多数。

Instagram:https://www.instagram.com/uematsuyoshie/

 

今回作っていただいた料理のレシピ

ブラウンライスサラダ

【材料(2~3人分)】

玄米:1/2カップ

ハム:40g

アスパラガス:2本(根本を2cmほど切り落とし、下の方2~3cmの表皮をピーラーでむいておく)

スナップえんどう:8本(すじを取り除いておく)

ミニトマト:8~12本

きゅうり:1本

イタリアンパセリ:2~3枝

 

・A

オリーブオイル:大さじ2

塩:小さじ1/2

白ワインビネガー(お好みの酢):大さじ2~3

 

【作り方】

①|鍋に3カップ程度の水を沸かし、塩大さじ1/2(分量外)を加える。長さを半分に切ったアスパラガスを30~40秒ほど茹でて取り出し、続けてスナップえんどうも30~40秒茹でて取り出す。サッと洗った玄米を入れて、25~35分程度(アルデンテになるまで)茹でる。玄米をザルにあげて、水をたっぷり張ったボウルの中で洗う。水気を切った後、ペーパータオルでよく拭いて、大きめのボウルに入れておく。

 

②|アスパラガスを1~2cmの長さの小口切りに。スナップえんどうは1cm幅の斜め切りにする。ミニトマトは2~4等分に切り、きゅうりは1cm角に切る。イタリアンパセリは葉をみじん切りにして、ハムは1cmの角切りにする。

 

③|茹でた玄米の入ったボウルに、②で切った材料をすべて加えて和える。Aを順番に加えて、なじませたら完成。チーズやナッツと一緒に前菜に。または、ハムを入れずに作り、肉・魚料理の付け合わせにも。焼いたソーセージやベーコンと合わせるのもおすすめです。

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